プロフィール


 

1967年愛知県生まれ。

 

大学卒業後、東京港区の外国人向け高級不動産会社の企画部一級建築士事務所に入社し、都心部の高級住宅地にて、相続対策を兼ねた土地の有効活用のための不動産コンサルティングを行う仕事に就きました。主な業務は、関係者ヒアリング、権利調査、立地診断、外国人の国別ライフスタイルを反映した建築企画・計画、事業計画、管理運営計画の作成等でした。

不動産会社に所属することにより、オーナー様のご意見には直接触れることができ、入居者の方々のご意見には営業部門・管理部門を通じて触れることができ、その後の建築設計に取り組む姿勢、考え方に大いに役立っています。

 

出身地の愛知県に戻り、名古屋の再開発プロジェクト(丸の内駅前、千種駅南、納屋橋西)に関わりました。現地事務所にて、事業計画、権利者生活再建計画等権利調整、施設計画、補助金申請等の仕事を経験しました。忍耐を必要とする仕事でしたが、地元権利者のみなさんや関係者のみなさんとの良好なコミュニケーションに基づく協働ができたお陰で、どの事業も完遂し、その後の周辺の賑わいも増している様子をながめることができるたび、一担当者として、まちのために少しは役立つことができたのかもしれないと、とても嬉しく喜びを感じています。多くの人が関わる仕事の仕方と、調整の仕事の重要度、苦労以上の喜びのあることを知るよい機会となりました。

 

納屋橋の再開発の進捗の区切りのよいところで組織から離れ、実家の建替えを機に、現在の事務所を設立しました。実家をどのように建替えるべきかを検討する中で、日本の森林・山の現状を知る機会を得て、木造建築のあり方について再考させられることになりました。ちょうどその頃、知り合いのお寺さんから、焼失した本堂の再建をどのようにするのがよいだろうかと相談され、その時に協力していただいた文化財建造物の修理等をされている先生のところで伝統的な木造建築の構法等について学び直し、その後は、その時の学びを生かし、古き佳きものの何をどのように取り入れて生活する空間をデザインしていべきかを常に考えながら、これからの住まい・まちづくりに取り組んでいます。

 

 

 

                          晴ハレ住環境設計 江上 一枝